神の恩寵 (おんちょう)
7年前の満月とボタン雪の夜 確信した神秘が 次々とベールを脱ぎ
どこか遠くにあると思っていたものが 自分の内にあることを知る
喜びと畏敬の念でいっぱいになる
宇宙誕生から137億年
愛の波紋を送りつづけるものがいる 一滴の雫を落としつづけるものがいる
静寂の霧が降りるとき
満天の星は輝きを増し地に浮かび 砕けた月光は小川にきらめく
夜露は眠りの息吹のなかに生まれ 海を渡る風は波間に魚たちの唄を聴く
新しい陽光は青い山端で朱を深め 遥か水平線で紅い波と交わる
花は鳥は虫たちは目覚め 人は目醒める
増えもせず減りもせず 絶えまなく届く愛の波動は贈りもの
神を宿した宇宙のエネルギーは贈りもの
わたしであるあなたへのプレゼント
宇宙の波動はその腕に 森羅万象全てを抱きかかえ
きようも遍く広がりつづけ