満月とボタン雪

雪の降る満月の夜叩いた神秘の扉 粒子の私 森羅万象の秘密宇宙の真理 地図のないワンネスへの旅がはじまる

全スイッチをオフにして

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冬の日

濡れたような日差しの中 薄暗い階段を下りると

スイッチがoffになるかすかな音がする

カチッ

呼応するように深くで スイッチがonになる

offでありonである時の訪れ

 

思考は慌ただしく ヤシの木陰になりをひそめ

呼吸は寄せてはかえす波に身をまかす

肉体はすべての緊張を洗い落とし

至福のなかに消えようとしている

ただ一つ 何かを置き去りにして

思考がコソコソ木に隠れた

呼吸が波のはざまにきえるのを

目撃するものは何か

完全なリラックスのなか

それぞれが分離しながら消え去るのを

目撃するものは誰か

 

一面の朝もやのなか 置き去りにされた目撃者はわたし

止まった時の中で 宙ぶらりんに浮いている

剥き出しのわたし

小さな一粒の意識の種

種は聞いている 鳥たちのささやきを

種はみている 淵のない朝もやを