満月とボタン雪

雪の降る満月の夜叩いた神秘の扉 粒子の私 森羅万象の秘密宇宙の真理 地図のないワンネスへの旅がはじまる

何もすることはないとは?

f:id:fuusan-369-70:20170523134548j:plain

 ある夏の日 縁しだいとアポも取らず 記事を片手に特急に飛び乗り

 岐阜の山奥にその方を訪ねました 

  [ チベット仏教の瞑想「空性」体現の修行と伝承]  という手記を書かれた

  チベット仏教ニンマ派 のお坊さまで 永年カリフォルニア の寺院で修行を

  つまれた方です

  この時 ご自身の手で寺院を建てられておられました

  たくさんの赤トンボが飛び交うなかで・・・

 

  街のネオンが瞬きする時 路上に一人の迷子がうまれる

  自分の場所を見失い うずくまる

  都会の喧騒は  迷子など見向きもせず

  街を飲み干し そして吐きだす

  また飲み また吐き 惰性の呼吸をする

 

  ガラガラガラッ ガラガラガラー

  喧騒に飲まれようとする時 かすかな 土鈴の音をきく  

  ガラガラガラー 

   50年の時空を超え ふるさとから届く鈴の音 

  雑踏はふる里の 細い山道へと続き さらに歩き続ける

  そのさきに 祈りの人がいる

  飛騨の山深いタルタン寺から 世界平和を願う「オンマニベメフム」

  の経文が  うす紫に沈む山やまを伝播し 都会の喧騒に慈雨のごとく

  降りそそぐ

  雑踏のなかで呼吸を味わう また歩きはじめる

 

 「 もう何もすることはない」とは?