満月とボタン雪

雪の降る満月の夜叩いた神秘の扉 粒子の私 森羅万象の秘密宇宙の真理 地図のないワンネスへの旅がはじまる

動の日常にも静の流れが

 

川面に 白い靄が浮いているのを右に見ながら 左に見ながら 夜の列車は都会へと帰っていきます「体験を生きる」という宿題をかかえて

 

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宿題を解くためにはまず 今までの動の日常を見つめなければなりません

朝から晩まで一日中走り回る 騒々しすぎる動の生活が 十数年つづいています

寄せては返す止むことのない荒波を超えるように 

降りることのできない高速道路を走りつづけるように

止まることの出来ない日常をさらに見つめつづけるとその動の往還の傍に

かすかではあるけれどチョロチョロと 静の小川が流れているのが見えてきます

 

ある朝 顔を出したばかりの太陽に 元気に生きているそれだけでありがたく

手を合わせる姿があります

過酷な煩雑な世を シンプルに生きるための真理が どこかにあるのではないか

歴史書のなかに捜しています

いつかの夢でない夢で「あなたは地位 名誉 権力と愛 どちらを選びますか」

「愛を下さい」と選択したことを思い出します

ボタン雪の降る満月の夜「知らない世界の存在」を確信 後にこの時神秘の

扉を叩いていたことに気づきます

 

動の中の静は日常に埋もれ気づかれもしないけれど静には静の流れがある

静の小川は海へとながれる 着く

宿題はまだ解けません